親の囲い込みから脱却するには~母親殺しのススメ

実際、ここ数回、悩み相談をやってみた実感ですが「誰もが本当は充たしあいたいだけ」「自分からみんなへ」といった言葉は強く相手に響いていく、、、しかし「やっぱり私は今のままかも」とか「俺って明日からはまた同じことをしてしまいそう」といった泣き言もよく聞く。
これまでの仕事の上司部下関係での指導経験も含めて、やはり、「誰もが本当は充たしあいたいだけ」「自分からみんなへ」といった可能性=実現構造認識だけではなく、「何故自分に拘るのか」「何故期待を封鎖してしまうのか」といった理由=原因構造認識をしっかりと固定することも極めて重要な悩み相談のプロセスになるのではないでしょうか?
その為にも、現代の精神病理の根幹にあるものは何か、を鮮明にしておくことは必要不可欠でしょう。

フロイトは西洋人(富裕層)の精神病理の根幹にあるものはエディプスコンプレックスやエレクトラコンプレックスという父-母-子供の三角関係にあると分析し、大切なことは「父親殺し」であると説きました。実際、家父長権が絶対的な状況かつ、一対婚という密室関係に母子が幽閉された状況では、父親or母親が子供の恋敵となり、この父親を超えること=私権主体として自己を確立していくことができなければ、分裂病等の深刻な精神病理を抱えてしまうことは事実です。
しかし、豊かさの実現した現代家庭では父親の存在は空気のごときものでしかなくなり、専ら「父親(外圧)なき密室関係に幽閉された母子関係」が心理形成の最基底をなすことになります。

ところが、議論されているように、母親はここで決定的な過ちを犯しています。つまり「本来、なによりも与えるべき親和=スキンシップ」を与えることを怠り「誤魔化しとしてのああしなさいやこうしなさいというコトバ=規範を押し付けたりor代償としての物的なプレゼントやお誕生日会のセッテンングetcに逃げているのです。

しかし、何故、スキンシップを与えなかったのか?
「胸の形が崩れるのがイヤだから母乳じゃなくてミルク」「子供をおんぶしたり抱っこしたりするのはしんどいから便利なベビーカーで」「おしめ洗うの大変だし臭いし、便利で快適な紙オムツ(地球環境には悪いけどこれは無視!)」・・・
これは、子供=相手にとって一番大切なスキンシップという共認の原点を忘れて己のことしか考えない(もちろんダンナのことも地球環境のことも考えていない)という意味で、まごうことなき母親の自分勝手=「自我」である。つまり母親の自我が起点となり、様々な精神病理が生み出されているのである。

山澤貴志