大学の授業料

大学および大学院において、「単位制授業料」制度導入の試みが徐々に広がりつつある。従来のように、1年もしくは半年毎に、あらかじめ定められた固定料金を支払うのではなく、登録する授業毎(単位毎)に授業料を支払うシステムである。

社会人学生向けに部分的に導入している事例も多いのだが、2000年に開学したAPU:立命館アジア太平洋大学では、全学的にこの制度を採用している。(正確には、固定授業料と単位制授業料の併用)

APUの事例で言えば、単位制授業料の額は、1単位あたり18,000円。1セメスターあたり、1コマの授業は2単位が基本になるので、1科目あたりにすれば36,000円。仮に15回授業があると想定すれば、1回あたりの単価は2,400円となる。

おおざっぱな計算だが、実際には他の私立大学でも、学生は皆そのくらいの金額を支払っているはずである。国立大学の場合は、私立の約0.625倍程度なのだが、それでも1回の授業で、1,500円くらいは支払っている計算になる。

料金体系が明確になれば、当然のことながら、大学(教員)は果たしてその投資に見合う授業を提供できているのかが問われることになる。

これまで大半の学生は、このようなコスト意識を持つことはなかったのだろうが、これからは、大学においても、「必要か否か」「役に立つか否か」の評価・判断の土俵が形成されてくるのではないかと思われる。

ところで、視野を広げれば、お金を払って勉強する場は、何も大学だけに限ったものではない。

るいネットもいよいよ有料化されたわけだが、協働会員として認識形成の場にお金を使う、あるいは例えば有料のるいネット勉強会に参加することと、上記の金額で大学の授業を受けることと、果たしてどちらが現実に役に立つ認識を得られるのか。このように考えた場合、大学の授業料というものは、不必要に高い金額なのではないかと思えてくる。

岩井裕介