受験勉強を終えた生徒たちが選んだ次なる現実課題とは

受験が終わった人も結構増えてきて、受験勉強を現実課題(=共認課題)に取り組んできた生徒たちが、次なる現実課題として選んだのは。

国語:国語にもいろいろな分野がありますが、生徒たちが自ら希望したのが、漢字と語彙でした。日本語を読むことと書くことは進学してからも最重要と感じているようでした。相手の言っていることをよく受信してそれから自分の質問や意見を発信したいという思いが伝わってきました。

対策:受信したいという思いと、発信したいという思いを繋げるためには、最初の発信者がなんでそれを発信したのだろうということが分からないと繋げられないので、ある程度お題を固定して「なんで思考」を獲得してもらいたいと思いました。

算数:算数を選んだ人は国語の次に多かったです。どれくらいの学年の内容?とたずねてみると、「小学四年生から五年生くらいのをやりたい」との回答が多かったです。そこで、塾の利点(=機動力)を生かして、さっそく「小学四年のまとめ」プリントをみんなでしてみたところ、だいたい90点以上は取れるようでした。

対策:しかし、100点の生徒(高校三年生)は一人もいなかったです。分からなくて間違った箇所は、「表」「グラフ」「数直線→小数」「数直線→分数」などでした。うっかりして間違った箇所は、「円の面積」、「単純計算」でした。合格ラインは一人の子が「無難に80点!」と言って他のみんながそれを承認して決めました。大学に合格した高校三年生の基礎学力への自信度が80点ぐらいのところにあることが分かりました。童心に返れたのかみなイキイキとしていたのが印象的でした。

不思議と、英語を選んだ人は一人もいなくて、大学に行ったら修得したい期待として英語がまっさきにあがる人が多いのに、受験勉強での英語には??なところがあって、高校での英語と生徒のやりたい英語の内容に食い違いがあることが浮き彫りになりました。

最後に、【現実課題】として学科の勉強よりも選ばれたものがありました。それは、これからの一人暮らしの知恵的なものでした。

少し具体的に書くと、

○部屋(下宿、アパート、マンション)選びはどうする?

【知っている子の半答え・感想】
「角部屋はお隣が一つだから静かかもしれないけれど、隣の無い側の窓から見える景色が空中に浮かんでいるような感じに見えるので、落ち着かない人もいるかもしれないよ。」

「私が母と決めてきたお部屋は3階で階段を利用すれば行けるのに、エレベーター代が均等なのよね。最上階の人と同じなんて嫌だな。」

「環境も大事ね。最初に見に行ったお部屋はとても良かったんだけど、近くにパチンコ店があって。繁華街は夜がうるさそうだったので、もう少し静かなところを選んだの。」

○情報収集はどうやったの?
「資料を集めて、信頼できそうな業者に直接お電話で。」

「インターネットで。」

「合格前から、複数の物件を予約でき、最終的な進学先が決まった時点で一つを選んでも良いというシステムでした。」

※「住」に関しては、物件と環境の両方を見て予約してきた、女の子の先行事例が役立つ情報として、他のみんなに受け入れられていたようでした。

○食事やお洗濯はどうするの?
「3食に1食は自炊しよう。」

「朝ごはんはきちんと食べましょう。」

「食堂よりスーパーの近くに。」

「都会はオール電化ですってよ。」

「鍋釜は後回しにすると面倒になって買わなくなり、すると自炊もしなくなるので、初めから用意しよう。」

など、本当に数多くの質問、疑問、答えがありました。

○仕事、バイト
「安定した収入を確保して、勉強や社会勉強に励みたいな。」

「収入を増やすのと、浪費を減らすのと、両方やってみたい。」

「仕事始めると帰省が減るね。」

「君、専門(学校)でしょう?大学より(密度が濃くて)帰省できなね。」

「いいのよ。盆正月にちょこっと帰れば。」

こちらの話題も本当に活気がありました。やはり、どの話題をとっても実生活に関わることだからみんなマジで、初めて一人暮らしをする不安と期待が探索活動のエンジンになっているようでした。欠乏って期待なんだ。と思いました。

なんだか、勉強(仕事、実生活)の意味がだんだん明らかになっていき、それに関して必要だからする勉強にも、期待が見出せるって良い感じだなと思いました。