子どもたちを活躍させるには(1)

一人一人の適性に合った課題=指導方法
講義式ではなく、自分で考えさせる。
学ぶ姿勢を身に着けさせる。
これらは何も学校での勉強に限らず、社会に出てからの人材指導とも重なるのではないでしょうか。
リンクより引用します。
********************************
1 学習課題にこだわる
(1)算数授業<第1段階>の勝負は、学習課題で決まる。
   授業に対する子どもたちの関心をもたせ、活動の意欲を保つことができるのが「学習課題のもつ魅力」であることは、古藤教授の授業を参観すれば一目瞭然です。
 
   教科書の学習課題は、日本全国の子どもたちの実態を考慮して作られたものですから、必ずしも特定の学校の特定の学習集団に適合するものではないのです。つまり、教科書の展開例は主要例の1つとして示されているのであり、どの子どもたちにも適合するとは限らないと考えなければなりません。
 
私たちの目の前にいるのは、それぞれが特定の実態をもつ子どもたちです。したがって、それぞれの学習集団の実態に応じた学習課題・学習過程を用意しなければ、十分な教育効果を期待することはできないのです。
 
これは、水泳などのスポーツ指導などと同様で、すべての子どもたちに同じメニューを与える指導者はいないのです。つまり、学習集団や子ども一人一人の実態に応じた学習課題と提示の仕方の工夫をするのは当然のことなのです。
 
   教科書どおりの展開例で指導をするのが常に最善ということではなく、常にその学習集団の能力にふさわしい学習課題を用意したいものです。
 
(2)学習課題は、簡潔に分かりやすく与える。
   学習課題は、教師の短い言葉によって子どもたちに分かる ことが必要です。課題に多くの条件や例外が考えられ、それらについて教師がいちいち説明をしなければならないような課題は、適切なものとは言えません。
 
2 学習過程・単元構成を工夫する
(1)教師は話し過ぎず、子どもたちに話をさせる。
授業中、教師の話や説明は最小限に抑え、子どもたちが考えたり話したりする時間を最大限確保するようにしたいものです。教師の独演会みたいな演技力で勝負する時代は、すでに20年前に終わっているのです。子どもたち自身が考えながら解法を発見し、その解決するまでの道筋を伝える時間を確保してほしいのです。
 
教師が話し過ぎれば、結局は教師主導の授業となってしまい、子どもたちの出る幕がなくなってしまいます。子どもたちをプレイヤーにしてスポットライトを当て、教師はキャデイーに徹するようにしたらどうですか。子どもたちは、ますますやる気を出すでしょう。
 
(2)問題解決学習は時間ばかりかかり、定着しないのか?
   問題解決学習が効果をもつのは、原理・原則などを子どもたちが発見する場面です。しかし、毎時間ずっとそのような学習方法が続くのは考えられないことです。原理・原則が理解されたら、次の段階でしなければならないのは、それらの定着・習熟です。
 
たとえば、わり算の意味と計算の仕方が分ったら、その類題をどんどん与えるようにするのです。これは問題解決学習ではなく、問題数を多く与えるという意味では「訓練」ですが、能力を定着させるには必要な活動です。だから、
Aの内容の問題解決学習 ⇒ Aの内容の定着・習熟 ⇒
Bの内容の問題解決学習 ⇒ Bの内容の定着・習熟~
というように、原理・原則を時間をかけて学ばせたら、その後は定着・習熟のために徹底して類題を与えるという、単元構成の工夫も必要になるのです。
 
(3)友達の考えを聞いて分かる、というのも意味がある。
   公開授業では特に、どの子にも自力解決をさせたいと教師は願うものです。ところが、子どもたち一人一人に対して何回も指導支援しているうちに、次の「発表・説明」「比較・検討」の時間がなくなってしまうことがよくあります。また、すべての子どもたちを正しい解答に導くことができない場合もあります。
 
   このような場合は少し見方を変えて、友だちとのかかわりの中で思考が変化したり深まったりすることも重要な学習効果であると考え、説明(発表・比較検討)の場面で誤答やそれに関する考え方が修正されるようにしたいものです。だから、
あ!私、間違っていた。Aさんのやり方が正しいんだ。
という子どもたちの声が聞かれれば、授業としては意味があったのだと考えてよいのです。



佐藤晴彦