地味にスゴイ! 高専から難関大、人気企業へ!  1/3

高専生の就職率が抜群に良いのは、「企業が求めている人材(実践的技術者を養成」を育てている」からを感じられます。
教育の一つの方向性を示していると思います。今後、生き残れない大学等が高専に可能性を見出していくかもしれないですね。
リンク より
●編入先は、東大、東工大、東北大…就職先は三菱重工日立製作所、NHK…
本誌は今週号で全国3436高校の大学合格実績を掲載しているが、5年制の高等専門学校高専)から大学へ編入することも可能だ。調べてみると、その編入先は難関大や有名大が多い。高専生は就職先も人気企業や有名企業が目白押し。高専の実態を探ってみた。
約4カ月前の昨年12月10日、スウェーデンストックホルムで行われたノーベル賞授賞式の会場に春日貴章さん(当時23)の姿があった。招待を受けたのだ。受賞者たちとの交流の場にも参加した。
同賞授賞式には毎年、卓越した研究成果を上げた学生たちが世界中から招かれるが、その数は僅か約25人。春日さんは“飛びきり優秀な学生”と認定されたのである。
ただし、春日さんは東京大をはじめとする難関大の学生とは違った。それどころか、大学生、大学院生ですらなかった。国立香川高等専門学校(以下、高専)の専攻科2年生で、放射線やその防護について研究していた。
高専生がノーベル賞授賞式に招かれたのは初の快挙だったので、春日さんが脚光を浴びると同時に高専の存在も一躍クローズアップされた。が、そもそも企業側の高専生たちへの評価は一貫して高い。就職率は今も昔もほぼ100%。しかも就職先には有名企業がズラリと並ぶ。
それだけではない。実は高専から難関大への編入者や、専攻科を終えてから大学院への進学者も数多く、その実績は進学校も顔負けと言っても過言ではない。
高専生は卒業後に就職する」との先入観や固定概念を抱いている人も少なくないようだが、実際には卒業生の概(おおむ)ね半数以上が大学に編入学するか、専攻科に進む。その編入先や専攻科修了後の進学先は有名大学や大学院ばかりなのである。
高専は就職にも進学にも強い魅力的な教育機関と言えよう。しかし、高校や大学と比べると数が少ないため、内実はあまり知られていない。一体、どんな学校なのだろう。
「大学の学部卒程度の教育を(中学卒業後の)5年間で行おうという狙いで設置された高等教育機関です。1年生から専門教育を行います」(国立沼津高専の藤本晶校長)
大阪府立大高専のホームページ(HP)にも「5年間で大学の工学部とほぼ同程度の専門知識や技術を身につけることができる」とある。国立茨城高専もHPで「就職先の企業からは、毎年その実力が認められ、大学卒と同様の扱いを受けています」と謳(うた)っている。
高校と大学を卒業するには7年間かかるが、5年間でそれと同等の教育をしようというのが高専なのだ。大学受験のために高校で学んだことを、大学入学後の一般教養課程でもう一度やるような時間のムダがないのが強みらしい。
高専が誕生したのは、日本が高度成長に沸いていた1962年だった。高水準の教育を受けた技術者の育成を産業界が望んだため、まず全国に国立の12校が設置された。函館や群馬、沼津、宇部佐世保などの高専で、「国立高専1期校」と呼ばれている。
高専誕生の背景には戦後の学制改革もある。戦前まで存在した3年制の高等教育機関、旧制高等工業学校が姿を消してしまったため、それに代わる学校が求められていたのだ。工業国の日本には高専が不可欠だったとも言える。
その後、卒業生の評判の良さや各地の誘致熱もあって、高専は次々と新設された。旧制高等工業学校の流れも汲(く)むこともあり、学科の大半は理系だった。
「現在、全国に高専は国立が51校あり、公立と私立が各3校。高専がないのは5県だけです」(前出・藤本校長)
文部科学省の2016年のデータによると、高専の学生数は全国で約5万7600人。毎年約1万人が卒業する。ただし、大学は毎年55万人以上が卒業するので、圧倒的に少数派である。
その授業は、1年次から実験や実習をかなり重視するのが特徴であり、高校とは随分と違う。これも大学受験対策が不要だからできることなのだろう。



加藤俊治