「コワーキングは死んだ」-コミュニティを育てる、コミュニティーファースト

 ベルリンのコワーキングスペース事業の代表格であるFactoryが、昨年出した広告のキャッチコピー。
 COWORKINNG IS DEAD
 世界中で年々増加しているコワーキングスペースだが、「スペースを共有する」「コラボレーションで新たなアイデアが生まれる」といった、これまでのコワーキングスペースの概念が「死んだ」と。そこには、「スペースに付随するコミュニティ」というモデルから、「コミュニティに附属するスペース」へといった転換があると説明される。
 コミュニティーファースト。「志」を共有するメンバーによって形成されたコミュニティーが大前提、大優先にあり、そのコミュニティーが利用、共有するスペースが存在するという考え。よって、参画するメンバーの選定には特に気を配っており、大企業だから、成長が期待されるから、といったことではなく、そのメンバーが、コミュニティーの成長に対して何を還元できるか。
 話は変わるが、息子が通う小学校はNPOによって運営されていて、そこにはNPOとしての「志」がある。その「志」に共感して志望したのだが、入学にあたっての面談で、「あなたは学校に対して何が提供できますか」という主旨の質問があった。
 公立の小学校に通わせていた感覚からすると、運動会のお手伝いをしますとか、PTAの活動に参加しますとかになるが、そこで期待されていたのは、まさに、このコミュニティーの発展、成長に対して、「貢献できることは何ですか?」ということ。
 新たな集団は、志の下に人々が集い、個々人がその集団の発展、成長に主体的に貢献していく。自らの集団を自らの手でつくっていく。企業、学校、地域、あらゆる状況において、共同体化が進んでいっていると感じている。
 




野崎章