大学の入試制度が変わる。学歴信仰の終わり。

2020年から大学の入試制度が変わる。
暗記だけで突破できる内容から、より実用的な知識が試されるものへ。
卒業後の就活にも変化があり、「学校歴」から何を学んできたかという「学習歴」が重視される様になっていく。
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2020年から新しい制度に改定されることが決まった日本の大学入試制度。受験勉強を突破するだけの入試から、より実用的な能力を問う方向性に変わっていくことが予想されていますが、具体的に日本の受験制度や大学はどのように変わっていくのでしょうか? まぐまぐの新サービス「mine」で記事を公開している高濱正伸さんの「花まる学習会」の進学部門、スクールFCの松島伸浩さんは、具体的な大学の方針を紹介しつつ、卒業後の就職活動への影響にも言及。今後は「学校歴」よりも何を学んできたのかという「学習歴」が重視される時代が到来すると予想しています。
■学校歴から学習歴の時代へ
2020年度から新しい大学入試が始まります。2013年、改革案が発表された当初は、センター試験を廃止して、能力・意欲・適性を多面的・総合的に評価・判定するための到達度テストを導入するということで、教育業界にも大きなインパクトを与えました。
今回の大学入試改革は高大接続改革の一環として行われます。大学は、分数ができない大学生の学び直しの場ではなく、その役割は社会で通用するための教養や経験を積ませることであり、技術の開発、研究を進める場所でなければなりません。新しく導入される2つのテストは、高校での基礎学力の維持と大学の教育機関としての質を担保するためのテストです。
文科省は2017年4月から、「入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」の3つの方針について、一貫性のあるものを策定し公表することを、すべての大学に義務付けました。
大学でどんな学びができるのか、その結果どんな力が身につくのか、そしてどんな学生に来てほしいのかを具体的に示すことは、受験生にとっても大学で何を学びたいのか、どこの大学を選ぶのかなどの指針となり、入学後に起きる大学と学生とのミスマッチを減らすことにもつながります。
さらに学生を採用する企業側にとっても、一部の学歴フィルターと言われるような入り口の偏差値や知名度に頼った採用から、「あなたは大学で何を学んできましたか」「入社してあなたは何ができますか」という学習歴を重視する人物評価の採用にシフトしていくことが可能になるのです。
実際に株式会社リクルートキャリアの就職みらい研究所が発行する「就職白書2017」によれば、「企業が採用基準で重視する項目」の1位は「人柄92.9%」、2位「その企業への熱意76.1%」、3位「今後の可能性68.8%」となっており、「大学・大学院名」は11位で14.7%でした(「大学・大学院名」については2014年の同調査とくらべて5.3%減少)。すでに一部の企業を除けば、学校歴が就職活動に有利にはたらく時代は終わりに近づいていると言えるのです。
学力はもとより「高校までにどんなことに興味・関心を持ち、どんな活動をしてきたのか」ということがこれまで以上に重視される可能性もあります。それは、どの学齢期においても受け身ではなく目的をもって主体的に学ぼうとする姿勢が求められることでもあります。逆に言えば、今後は、そうした主体性を育んでくれる教育システムや学習環境が整った学校に人気が集まり、学校側も明確な教育方針や特色を打ち出していかないと、少子化が進む中で生き残ることが難しくなるかもしれません。
一方、受験する側は学校の名前や偏差値だけで選ぶのではなく、将来を向けて自らの学習歴や強みをどう生かし伸ばしていくのか、そうした視点での学校選びこそが大切になっていきます。実際に中学受験の世界でも、2020年に向けて学校改革に積極的に取り組んでいる学校は増えていますし、保護者の方の受験に対する考え方にも変化が出てきていると感じています。
今回の大学入試改革によって、日本の受験システムが100メートル走を全員で走るような一種目全員参加型から、それぞれの得意技を生かせる多種目個人参加型に変わっていくなら、受験そのものが、自らの特性を知り、深め、磨いていくための真の成長の機会となり、その過程で得られる豊かな経験知、多様な学習歴こそが、新時代のエリートの条件になっていくのではないでしょうか。
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二島圭入