総合大学に意味はあるのか?①~東大教授の「学部間差別」厳しすぎる裏側~

学歴が社会で役に立たないことは周知の事実。この状況だからこそ、大学は学生にとって魅力のある方針を打出さなくては生き残れないはずだが、日本の最高学府である東大では自身の権力争いに終始しているようだ。こんなことしかしていない総合大学に意味があるのかと感じてしまう。
受験生がこの現実を知れば、学歴信仰の幻想が覚めるのではないかと期待して、以下に紹介する。
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教養学部は黙ってろ!東大教授の「学部間差別」厳しすぎる裏側 ここまで露骨だとは…
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○医学部が君臨
「普段はほかの学部との接点が少ないので、それほど意識することはありませんが、学部間のヒエラルキーを突きつけられる瞬間があります。入試問題やカリキュラムの検討を行う『委員会』です。各学部の教授がそれぞれの利害を背負って出席し、主張するからです」薬学部の元教授は民間の研究所の一室でこう述懐し始めた。元教授が続ける。「会議室に居並ぶ教授たちの発言を見ていると、学部間の『階級』は明らかです。所帯(学生数や教授数)の小さな学部の主張は通らないし、そもそも発言するのもはばかられる空気がある。私も入試問題の決定に際して『求める学生像』を主張する機会がありましたが、工学部や医学部の教授にやんわり否定される。理屈はつけられるのですが、『所詮、薬学部だろう』という思いが透けて見えたものです」
東大教授といえども、その内部に序列があることは第1部で見た通り。それに加えて、東大という組織には、所属する「学部」によってもヒエラルキーが厳然として存在し、弱小学部の教授は学内政治において口を開くことすら許されない。
では、どの学部が発言権を持っているのか。医学部の元教授が言う。
「ある種の特別な地位を保っているのが医学部です。東大が'04年に独立行政法人になって以来、国からの補助金は削られ続けている。附属病院を抱え、カネを稼ぐことのできる医学部の教授がどんどん発言権を強めています。
'12年の発表では、附属病院の収入は約412億円で、これは大学全体の収入の17.5%です。加えて、意外と影響力を持つのが、医学部教授たちの『患者』のステータス。皇族や政治家を患者に抱えている教授もいる。それが独特の権威に繋がっていくのです」そうした医学部の教授にとって、文系の学部の教授は完全に「格下」として認識されている。ある文学部の教授は、医学部教授とのやりとりを振り返って、投げやりな調子でこう語った。「複数の学部の教授が集まった会議で、医学部教授から『まあ、あなたも教授だから、意見を聞いておきましょう』と言われたことがあります。はなから同じポジションであると認識されていない。しかも、医学部教授は威張り慣れている。彼らは講座の頂点にいて人事権も裁量権もあり、普段から皇帝みたいに振る舞っている。カネも人事権も持たない文系の教授は、そういう時に強く言い返すことも叶わない」

○総長選は法・工学部が優位
だが、こうした医学部の教授たちが学内で「独走状態」なのかと言えば、それは違う。前出の医学部の元教授が解説する。「法学部と工学部が、医学部が強くなりすぎないよう牽制をしているのです。工学部は、近年低調ではありますが、電力会社や重電の企業からカネを引っ張って来られる。タケダ理研工業(現アドバンテスト)から寄付を受けて、武田先端知ビルという巨大施設をつくらせたのは、工学部の小宮山宏さん(元総長)です。2170人の学生、163人の教授という圧倒的な人数を抱えているのも強い('17年)。
法学部は歴史が古く、権威がある。東大は『赤門』と『正門』の2つの門がありますが、赤門の前に医学部が控え、正門の前には法学部がある。法学部には、医学部とともに東大を引っ張ってきたという自負がある」
こうした学部間のヒエラルキー、そして、権力争いがハッキリ見えるのが、総長選挙だ。
「総長はある程度の予算権があり、輩出した学部は、自分たちの施設を新しくしたり、人を増やしたりしやすい。しかし、経済学部や文学部、教育学部など文系の小規模学部から手を挙げる人はいません。最初から勝てると思っていないから。それゆえ、こうした学部の人たちはそもそも学内政治とは縁がない」(前出の医学部の元教授)
総長選で名前が出てくるのも、法学部、工学部、医学部。ときおり、理学部と工学部が手を結び、理学部から出馬することもある。前出の医学部の元教授が続ける。「前回、'14年に行われた総長選には5人が出馬しましたが、メインとなったのは、医学部vs.理学部の構図。宮園浩平・医学部長と五神真・理学部長が戦い、理学部が勝ちました。投票権を持っているのは教授と准教授ですが、法・工・医の教授、准教授のもとには、投票を呼び掛けるため電話がかかってきますよ。
そうした牽制が奏功して、医学部出身で総長になったのは、森亘先生('85~'89年在任)だけ。最近は、理系学部と法学部がたすきがけで総長を輩出している」
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蔵端敏博