奥地 圭子さん(NPO法人東京シューレ 理事長/東京シューレ葛飾中学校 校長)へのインタビュー記事2

奥地 圭子 (おくちけいこ)さん(NPO法人東京シューレ 理事長/東京シューレ葛飾中学校 校長)へのインタビュー記事リンクよりの引用の続きです。

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◆子どもが不登校になったら、どうすればよいでしょうか?
 親御さんは「学校に行かないと一人前になれない」と心配するけれど、「何が何でも学校に行かせなくては」と思うのはちょっとやめてみてください。「うちの子には学校は合わないのかな」とか、「学校でつらい目に遭っていたら行く気になれないだろうな」と、お子さんの気持ちを受けとめてほしいのです。親に理解されないのは子どもにとって本当につらいことです。
 子どもの気持ちを親が受けとめずに、どうにかしようなんて無理です。子どもも安心できないとなかなか本心を言わない。上辺だけ理解したふりをしていても、心の中で「いつになったら学校に行くんだろう」などと思っていると、子どもにはすぐにわかります。それでは、子どもは学校を休んでいても「学校に行けない自分はダメだ」と自己否定感や不安でいっぱいになり、休息できません。親が良き理解者として子どもの気持ちを尊重し受け入れれば、子どもは自然に以前のように生き生きとして、健やかに育つものなんです。私の息子も、その後大検をとり、大学院卒業後科学者になり、今では子を持つ親になりましたよ。
 大人は、ついつい学校を軸にして教育を考えがちです。当たり前のように子どもは学校に行くものだと思っています。私もそうでした。だから、子どもの不登校を受け入れるというのは、それまでの価値観を変えることになるのでなかなか難しい。私もずいぶん悩みましたので、その気持ちはよくわかります。今は不登校の子をもつ親の会などで多様な価値観を親自身が学ぶことができるようになりました。以前とは違って、いろいろな情報を簡単に手に入れられます。
 「子どもに甘すぎる」という意見もよくきかれますが、子ども中心の教育にすることで、子どもたちは安心して自分の力を発揮して伸びていくし、人とのコミュニケーションもうまくできるようになる。そういう経験をすることで、社会につながることができるようになります。それから、「フリースクールは自由だから子どもがわがままになる」と勘違いしている人がいますが、逆なんです。子どもたちを縛り付け過ぎるから、荒れるんです。「自由」は「自らに由る」って書くでしょ。フリースクールでは、なにごとも子どもの意志を尊重するので、ストレスがあまりたまらないから、荒れる必要なんて無いんです。

◆最後に子どもたちへのメッセージをお願いします。
 子どもたちには「学校に行くのが苦しくなったら、休んでいいんだよ」と言いたいですね。だけど、ただ休んでいるだけだと、安心できないかもしれません。「また学校に戻らないといけない」とか、「自分だけ勉強が遅れていてどうしよう」とか、いろいろな不安が出てくると思います。だからもう一つ、「学校以外にもいろんな道があるんだよ」ということを知ってほしい。「学校へは絶対に行かなくてはいけない」って考えているとつらくなり、「もう死にたい」って思うかもしれない。でも、そういうふうに考えないでいい。学校は、休んでもいいんですよ。

 

 

 

 

がらがらどん♪