「ジェンダーレス制服」が千葉県柏市の中学校で採用

今年度、新たに開校した柏市柏の葉中学校では、LGBT=性的マイノリティーや性同一性障害への社会的関心の高まりを受けて、制服にブレザータイプを採用したうえで、性別に関係なく「ネクタイかリボン」、それに、「スラックスかスカート」を自由に選ぶことができる「ジェンダーレス制服」を取り入れそうです。

ただし、今回の「ジェンダーレス制服」は、体が女性・心が男性の生徒向けのみで、その逆に当たる体が男性・心が女性の生徒向けの対応はしていないとのことです。その理由は、「社会的に浮いてしまうから・・・」とのこと。ジェンダーレスと謳いつつも、本質は偏見に染まった判断にも捉えられます。

ここまで来ると、制服の存在意義や性差に対する認識への疑問も沸き上がってきますが、世間的には好評のようです。この対応を性的マイノリティーに該当する生徒以外にも全て適用するあたり、日本の学校教育の象徴的姿にも感じられます。

(以下、リンクより引用)

「リボンの我慢」なくていい 性差で悩まない制服、デザイナーの思い

男子も女子も、スカートとスラックスの好きな方を選べます……。この春開校する千葉県の公立中学校が性別にこだわらない制服を採用しました。小中高とスカート一択の制服生活だった記者にはとても新鮮な話題。取材をすると、多様な背景を持つ人々が気持ちよく着ることができる制服を作ろうというメーカーの模索が見えてきました。

■「どれを選んでも大丈夫だよ」が理想
学生服出荷額の全国シェアが、約7割を占める岡山県岡山市に本社を置く業界大手の「トンボ」は、今年4月に千葉県柏市で開校する市立柏の葉中学校に、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの生徒にも配慮した制服を納めます。

制服の上着はブレザーで、下はスラックスとスカート、ネクタイとリボンはグレーと紺色の同じ柄で、性別に関係無く自由に選択できます。市の教育委員会によると、「トランスジェンダーだけでなく、だれでも自由に選べる制服がいい」という保護者や児童の提案を受けて採用が決まりました。

■楽しく学校生活を送るためのものなのに…
トンボがトランスジェンダーに対応した制服の検討を始めたのは2015年です。この年に、文部科学省性的少数者の児童や生徒の学校生活に配慮を求める通知を出しました。公立の中学や高校から、トランスジェンダーの生徒も着ることができる制服について相談が増えたことに対応してのことでした。

デザインをする上で参考にしたのは、当事者へのヒアリングで挙がった「男女共用のデザインなら抵抗がない」といった意見だと奥野さんは言います。

男女で同じ色のチェック柄や、女子向けのスラックスなど、性差を感じさせない制服を研究。学校から相談があった場合に提案するほか、昨年の展示会には専用ブースを設置しました。

奥野さんは、ヒアリングで「自認する性と別の制服を着るのが苦痛だった」という話を聞き「ショックだった」と話します。

「快適に、楽しく学校生活を送るための制服で苦しんでいる人がいたというのは重い事実でした」

ただし、男女差のない制服の認知度は高くありません。着用した生徒が不本意な形で目立つ恐れもあります。「本当に悩んでいる当事者の方が『バレてしまうかも』と不安になることもあるかもしれません」

この課題ともつながるのですが、体が男性、心が女性の生徒のためのスカートやスラックスはまだできていません。

「女性がズボンを履く姿は一般的になったけれど、今の状況では、男性がスカートを履いていると過剰に目立ってしまうのではないでしょうか……」

見た目がスカートに近いスラックスもデザインしましたが、商品化には至っていません。「『制服らしさ』とのバランスに悩みます」と苦悩を語ります。

■「かわいい」「かっこいい」という声にもこたえたい
「かわいい」制服、「かっこいい」制服など、生徒たちにはデザインに「女性らしさ」や「男性らしさ」を希望する声も強くあり、その期待にも応えてきたいと話します。

トランスジェンダーの当事者にも、ユニセックスではなく自認する性に合った制服が着たいという思いがある。ユニセックスの制服を提案すれば終わり、という訳ではないと思います」

■姿勢を示すことから
東京都の世田谷区教育委員会は、19年度の新入生向けの制服説明資料から、男女別の表記を無くす予定です。区教委の担当者は、こう話します。「多様性を尊重する姿勢を、示していきたい」

(引用終わり)

 

 

 

志葉楽