コエン・エルカ氏の著書から~「学校には行かなくてもよい」(1)

コエン・エルカという宗教家が書いた本に「生き物として忘れてはいけないこと」という図書があります。彼女は中央アジアで生まれた両親を持ち、ネィティブアメリカンと交流しながら本源的な自然観を持っています。日本に22歳で移住し、その後日本文化、宗教などを探究し続けています。2004年に刊行されたこの書籍ですが、その中に学校について書かれていたくだりがありました。「学校にはいかなくてもよい」とする彼女の考え方を紹介したいと思います。今から15年前、まだ学校の問題が今ほど酷くなかった時代に既に彼女はその問題性に気がついていました。

>本当は学校に行かなくてもいいんです。学校はあくまで一つの手段、あるいはひとつの道具。いろんな知識を身につける為の道具が1ヶ所に集まっている道具屋さんが「学校」です。もし学校に行きたくなかったら無理に行く必要はありませんよ。図書館だって知識は置いています。(中略)
小さい頃から「絶対にこれをやりたい」と思っている人は、その専門家のところへ行けばいいんです。学校で学ぶだけが生きる道ではありません。実際の技術のなかに生きる道もあります。たとえば宮大工になると、学校とは違い方法で宇宙を知ることができますよ。大工さんが使うのは木。木はひとつだけで存在するものではありません。木は地、水、火、風また、空の5つがなければできないんです。土がなければ木はない。水がなければ木はない。風がなければ木はないんですから、その木によって宇宙を知る事ができるのです。

いちばん効率よく、いちばん無駄なく木を使うには技術を学ばなければなりませんから、技術を通して宇宙を学ぶ事になる。いずれあなたがたも、本人自身が自分をどう使うのか学ばなければなりません。いろんなことを見たり、経験したり、寄り道、迷い道をしながら、自分の曲がったところをどう使うのかがわかってくるのです。でもそれは削ってまっすぐにするわけではありません。曲がったままでいいんです。曲がった木にそれなりのおもしろさ、役割があるのです。それまでに受けた風、それまでに育ってきた状況によって曲がったのですから、その曲がり具合には宇宙が映っているんです。

「学校に行きたくない」と思う子はその曲がった木と同じで自然そのまんま、宇宙そのままなのです。
(続く)

 

 

 

 

田野健