とび職から米名門大へ"ヤンキー式"勉強法「いつでも人は変われる」

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とび職から米名門大へ"ヤンキー式"勉強法「いつでも人は変われる」

高校を出てとび職に就いていた頃、外資系生保の営業だった父が仕事で表彰されたんです。散々反抗し、毛嫌いしていた父が、ハワイで開かれた表彰式で周囲から尊敬の念を抱かれている。僕がグレていた頃の両親の苦労と努力をそこで初めて知り、「やりたいこと」のない当時の自分に気づいて愕然としました。
勉強し直そう、そして転職しよう。そう意気込んではみたものの、漢字を知らなくて新聞も読めない。辞書を買っても、漢字が読めずに引けない。結局、電子辞書の部首検索で何とか本や新聞を読めるようになったのが、僕としては革命的でした。
とび職を辞めて専門学校で漢字と四則計算を勉強し直し、情報処理の資格を取ってIT企業へ再就職。その後、米国留学を決意しました。せっかくだから“てっぺん”を目指そうと、目標はUCバークレー校。父は呆れてましたが、資金面も含めて応援してくれました。米国留学にはTOEFL100点以上が条件。勉強の中でも特に英語が嫌いでした。黄色のマーカーを引けとか、単語は例文を読んで覚えろとか父はアドバイスしてくれましたが、役に立ちません。自分のレベルが低すぎたんです。丸っきり勉強してこなかったんだから、当然です。基礎の基礎から身につけるため、中学レベルから勉強を始めました。恥ずかしがってなんかいられません。渡米一週間前に「somethingってどーゆー意味だっけ」と父に聞いて唖然とされましたけど。
「逆カレンダー」で、無駄な時間が一目瞭然
カリフォルニア州には2年制の大学(コミカレ)で必要な成績を取得すれば、UCバークレーのような4年制大学編入できる仕組みがある。鈴木さんは英語力アップのため、まず現地の語学学校に入学する。
留学時の英語レベルは最低。語彙力も低いし、文法も滅茶苦茶で、周りの人が何を言っているのかわかりません。とにかく必死で単語を覚え、例文を読みまくり、何とか第一関門のコミカレへの編入をクリアしました。勉強法は自分で工夫して編み出しました。一日14時間以上を勉強に充てましたが、予定通りにいきません。思いついたのが、授業と就寝時間を先に書き、一日の行動後に、時間をどう使ったか記入する「逆カレンダー」です。過去の出来事をグーグルカレンダーに記録し、色分けして「見える化」しました。すると無駄な時間が一目瞭然。自分の行動を把握し、生活と学習時間をチューニングするのにとても役立ちました。
加えて、覚えたことは20分後に42%忘れ、1日経てば74%忘れる、という「忘却曲線」の図をネットで発見。時間を置いて記憶を呼び起こすのが効果的だと気づき、1ページ覚えて20分後、1時間後に復習する暗記法を続けました。
リスニングは、ポッドキャストでABCニュースを聞いて早口のアナウンサーのしゃべりを真似て練習。ネットの動画TED(アイデアの拡散と共有をテーマにしたスピーチフォーラム)で字幕を見ながら音読したり、使えそうなフレーズを覚えて使ったりしました。ライティングは、バークレーの現役学生が家庭教師になって添削してくれました。1年半くらい経つとネーティブの話が理解できて、彼らと交流できるようになりました。彼らは何でも「Why?」と聞いてくるし、こちらも「Because」で答えなきゃなりません。随分と鍛えられました。

 

 

 

今井勝行