留学という名の現実逃避が何も生まない理由

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今回も第1希望の大学に合格できませんでした。今年は後期試験を受け、東洋大学の法学部に合格しました。まだ、司法試験などに興味はありません。わかりません。ただ、将来は起業をしたい願望はありますが。

なので漠然と英語はこれからも伸ばしていきたいと思ってます。

アメリカのカレッジに2年間行き、日本の大学に3年次編入をしようか、それとも東洋大学の法学部に行こうか、迷ってます。

一浪生 田中


■求めるものを明確にし、ベストはなにかを考える

アメリカの大学、日本の大学かという視点での選択はまったく意味がありません。大学というものに対して何を求めるかをまずは明確にしたうえで、その目的を達成するためにベストな場所はどこかという視点で選択をしましょう。

 
頂戴した文章を拝見するに「アメリカのカレッジに2年間行く」目的は、何かやりたいことを探すためだと思われますが、目的もなく留学をしても何も見つからないと断言できます。

私も学生時代に非常に多くの「留学という名の現実逃避」を目の当たりにしてきましたが、ことキャリアという意味においてその経験が役に立っていた人はほんの一握りでした。

その違いはズバリ「その留学に目的はあったか?」です。

交換留学などのケースでは、専攻している分野の第一人者の講義を受けるためとか、現在日本で自分が所属する学部では学べない特定の分野を学びに留学するなど、そういった目的のあった人たちは見事にその後のキャリアにその経験が生かされている傾向があります。


反対に何の目的もなく留学をした人たちは、言葉は辛辣ですが、何も変わらずに帰ってきたケースが大半でした。

私の学生時代は就職氷河期と言われていたこともあり、卒業が近くなると就職活動を避けて、もっともらしい理由をつけて留学する人たちもいたほどですが、その後彼らの活躍を聞いたことはありません。

つまり、目的がないアクションに対しては何のリターンも得られないということです。


■大学に行くケースも同様

これは留学にかかわらず、国内の大学に行くケースも同様です。「日本の大学に行っても英語ができるようにならない」。そういう人は沢山いますが、はたして本当でしょうか?

私は21歳で初めて海外に数カ月勉強に行くまでは日本でしか教育を受けたことはありませんでしたが、その前の段階ですでに英語でのコミュニケーションは問題ないレベルになっていました。

将来仕事で英語を日本語同様に使えるレベルになって自分自身の差別化の1つにしたいという目的があったうえで勉強していたので、本気勝負だったからこそ結果もついてきたのだと思います。

目的のない受け身の勉強だったか、具体的目的のある本気の勉強だったかの違いでしかありません。

英語をマスターした私自身の勉強方法の詳細はここでは割愛しますが、要は何事も「何かないかな」「誰かが何とかしてくれる」という受け身のスタンスでは何も始まらないし、何も起こらないということです。

自分探しで旅に出る――。これも一緒で、旅に出て自分を探せた人なんてわずかです。ちょっと口が達者になって帰ってくる程度で終わります。

具体的な目的をもったアクションのみが具体的なリターンにつながるのです。

したがって、田中さんも日本にせよアメリカにせよ、大学での勉強を自分の人生の中でどう位置付けるかを考えるのが先です。

といっても何も具体的な勉強対象を絞る必要もありません。

実際に私自身も大学生活を前半は「さまざまな勉強を通じて将来自分がコミットできる分野を探す」期間と位置付けていました。

そして後半はそのコミットするべき分野に徹底的に注力をする。そういったプランを持っていました。

そういった位置付けがあったからこそ、学部も特定の分野の勉強が多い専門的な学部ではなく、さまざまな分野の勉強ができる「国際学部」という名の何でも学部を選んだのです。

「何でも学部」だと、何でも学べるがゆえに何も身に付かないで卒業するのが関の山ですし、実際にそういった人は非常に多かった印象です。同じ大学を卒業、つまりインプットが一緒でも、卒業後のキャリア(=アウトプット)は人それぞれなのはご存じのとおりです。

この「大学」はそのまま「会社」でも同様のことが言えます。場所が一緒でも結果は人それぞれです。変わる主体が人である以上は、自分自身が場たる学校なり会社なりに主体的に向き合わないといけません。自分の心構え次第で結果は大きく変わるのです。

であるからこそ、冒頭で申し上げたとおり「アメリカの大学か、日本の大学か」というだけの選択は、目的によって答えが異なりますから、意味がないのです。

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匿名希望