子供が自ら学びたくなった理科の授業

得た知識で何が実現できる?
大事なのは知識を覚えることではなく、それを使ってどんな充足を描けるかだ。(暗記したことを答案用紙に書くことには何の意味もないよ)

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子供が自ら学びたくなった理科の授業
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私が前原小学校で挑戦をしていることの1つに、公立小の理科の授業で「知識を応用する力をどれくらい育めるのか?」があります。
その挑戦の中で、「子供たちはこういう時に自ら学びたくなるんだな」というエピソードがあったのでご紹介します

学校ではさまざまな知識を学びます。植物の発芽に必要な条件とか振り子の等時性とか。過去の偉人たちが努力の末に見つけた原理を引き継ぐことは、大げさかもしれませんが人類にとって大切。たとえば電磁石の仕組みはこうです。
銅線をぐるぐる巻いたものをコイルといいますが、コイルは磁石のはたらきを持っていません。しかしこのコイルに電流を流すとなんと磁石のはたらきがうまれる。コイルに釘がくっつく。もしこれが発見されていなかったら、私は一生かけても気づけません。
過去の科学者をリスペクトし、知恵を網羅的に引き継ぐ。学校はそれができる場所です。
でも、仕組みを知っているだけでは社会では役に立たちません。その知識を応用して何ができるのか? が大事。アインシュタインノーベル賞を受賞したときに、 「巨人の肩に乗ったから発明できた」といいました。つまり過去の科学者(巨人)が発見してくれた原理原則を活かして発明ができたと。
知識を活用するトレーニングが学校でできるのか? という挑戦を前原小学校でやっています。
この挑戦をする中で、「あー子供たちはこういう時に学びたくなるんだな」といううれしい出来事がありました。電磁石の単元を一通り学んだあと、以下の課題の授業をしました。
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[課題]
電磁石の知識を活かして、 ①便利 ②安全 ③人を楽しませる、のどれかのモノやサービスのアイデアを考えてください
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この授業はとても活発な活動になりました。
子供たちはあーだこーだアイデアを出し、ノートに設計図を書き、友達のアイデアを見に歩きまわり、おもしろいアイデアにゲラゲラ笑い、素晴らしいアイデアに歓声があがる。「どろぼうが来たら電流を流して閉まるドア」とか、「友達のズボンの鉄を仕込ませておいて、イスに座ろうとしたら電流を流して一生座れないイス」「したくなったらいつでもチューできる」(おいっ!w)などなど。

制限時間が来て発表をしてもらうと、たくさんの手があがりました。発表できなかった子の中にはみんなに発表したかったとふてくされる子もいました。このアイデアを考えてもらっている時間、私は理科室をぐるぐるとまわっていました。 歩いている私の背中を人差し指でツンツンを呼び止める子がいて、振り返るとある男の子。
この子は勉強が得意ではなく、考えること自体もすぐにめんどくさがりあきらめがち。
ノートもとらずに実験にも参加しないことが多い子です。
授業の邪魔するようなことは一切しません。でも活動もしない子。休み時間は友達と楽しく遊びます。 個人的には一番「どうしたものか」と思っていました。
その子が立ち上がって私を呼び止め、振り返った私に「先生、ぼくに知識を教えてください」と言いました。これには驚きました。

きっとみんながすごく楽しそうに考えているのをみて、その仲間に入りたかったのだと思います。だから自分も考えたい。でもこれまで授業で学んだ知識を理解していないから参加できない。だから知識を学びたい。こういうことが彼の中で起こったのだとおもいます。

学びたい!となるきっかけはいくつもあると思いますが、 「仲間と一緒に楽しい空間」というのは多くの子供に共通する要素だと感じました。 特に継続して主体的に学び続けるには重要なのではないでしょうか。
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匿名希望