大学本来の学びを取り戻し、真のリーダーを育成することを目的とした「ミネルバ大学」

設立して数年でいまや世界最難関と評される「ミネルバ大学」。その創設には大学本来の学びを取り戻し、真のリーダーを育成するといった熱い想いが込められているそうです。
初めて入学した日本人を招き、そのカリキュラムの秘密に迫るイベントに関する記事がありましたので紹介します。


ミネルバ大学の講義を体験しよう!(リンク より)

:::以下転載:::

【前略】

ミネルバ大学の特徴 

ミネルバ大学は、全寮制のアメリカの私立大学です。学生は1年次に住むサンフランシスコに始まり、4年間で世界7都市に移り住みながら、オンラインで授業を受講します。 
「何故、設立年がまだ10年も経っていないにも関わらず世界中から入学希望があるのか?」このような疑問を持つ人がいるかと思いますが、その答えは、他の大学にはないミネルバ大学の特徴にあると思います。具体的には同大学には以下の特徴があります。

ミネルバ大学の特徴】
① 講義は、全てオンラインによるアクティブラーニング※により実施される。講義を受ける
場所は、特定されておらず、インターネット接続環境と講義に集中できる場所であれば、どこでも受講可能 
② 世界から集う学生が全寮制で学びあう。(授業はオンラインであり特定の場所で行わない、オフラインでの学生同士の交流を重視している) 
③ 4年間で世界7都市をめぐる(サンフランシスコ、ソウル、ハイデラバード、ベルリン、ブエノスアイレス、ロンドン、台北
④ 学生は各地でインターンシップに参加する。(インターンシップでの同大学の学生の評価は極めて高い)
⑤ 学費は、米トップクラスの大学の1/4~1/3(ハーバード大学:約$46,000⇔ミネルバ大学:約$13,000)
⑥ 広大なキャンパスや図書館、ジム等の設備を排除し、教員人件費と学習プラットフォームにリソースを全て割いている。
⑦ 合格率は2%未満とされ、世界で最も合格率の低い大学とも言われている 

上記の特徴を見て、従来の大学とは大きく異なる形式の大学であることが分かるかと思います。

:::中略:::

ミネルバ大学の授業スタイル

次に、同大学の授業スタイルについて簡単に説明します。ミネルバ大学の学生は一日に二コマの授業を受けます。授業の参加者は20名以下で、事前課題学習が必須となるセミナー形式で行われます。同大学は「Active Learning Form」と呼ばれる独自の学習プラットフォームを開発し、そのフォームにより授業を展開する。このプラットフォームでの授業は、以下のような特徴があります。

① 教師は、授業テーマのファシリテーションと学生のパフォーマンスチェックに注力し、不必要に会話しない。(授業中に10分以上話すと警告を受ける)
② 学生同士のディスカッション、分析、グループワーク、プレゼンテーション等が展開
③ すべての授業が記録され、学生を含めて全員が授業記録の復習を容易に行うことが出来る 
④ 学生のパフォーマンス・フィードバックは最短で授業後の1時間で行われる。各学生に対して、学習改善アドバイスを迅速に行える 
⑤ 従来のクラスに比べ、生徒・教師間の関係がより緊密になる。

この授業スタイルは、大教室で行う従来の講義形式の授業では実施が難しいかと思います。ネット環境の技術革新が十分に行われている現代だからこそ、また同大学のコンセプトがあればこそ、実現可能なスタイルであると思われます。 

:::中略:::

■日原先生よりミネルバ大学について 

授業の最後には、日原先生よりミネルバ大学のことを少し紹介していただきました。日原先生曰く、ミネルバ大学の設立時のコンセプトは、「どうすれば新しく且つ効果的な高等教育を一から提供できるか?」というもので、同時に「既存のシステムの中で考える人では世界を変えるような斬新な考えは生み出しにくい。従来には無い、全く新しい考えを持ち、世界を変えていけるような人材を生み出すため、違うアプローチで教育を提供しよう」というものだそうです。そのために同大学では、以下の4つを重視しているとのことです。 

1.Global Experience:世界を旅し、様々な価値観のある文化に触れながら学んでいく
2.Practical Knowledge:理論で終わるのではなく、学んだことをどう実践していくかを重視 
3.Active Learning: 能動的に学ぶ授業を展開
4.International Accessibility:一つの国の学生だけでなく世界中のトップクラス学生と学ぶ 

ミネルバ大学はアメリカの大学ですが、現在、学生の8割はアメリカ国外からの留学生であり、これらの学生が世界7つの都市に移り住みながら、様々な企業でインターンシップに参加します。地域によっては未だに男女差別の激しいインドや、先進国ドイツでのインターンシップを経て、これまで自身が経験したのとは全く異なる文化に触れて学んでいくそうです。このようなカリキュラムは、同大学の運営スタイルだからこそ提供していけるものだと感じました。同大学の学生は、そうした経験を経て、真に人間が暮らしやすい社会はどのようなものかを考え、それぞれの地域・文化に適合する最適なソリューションを考えて実行していけるのだと思います。 

:::転載終わり:::

 

 

 

石山 巌