「ブラック部活」から守るには

昨今良く耳にする「ブラック部活」。かつては学校の楽しみ出会った部活が、いつの間にか長時間・過酷な練習、異様な人間関係など、周りの生徒からも部活がしんどい、嫌だと言う話が良く聞く。
一体どのように対応すればいいのだろうか。

以下引用

・部活がしんどい・やめたい……子どもが本音を語らない理由

子どもが本音では「部活がしんどい」と思っていても、その気持ちを意識できないことがあります。なぜなら、子ども自身が「一度始めたことを途中でやめるのは、“負け”だ」「みんなが頑張っているのに、自分だけやめることはできない」といった信念を持っていると、本音に気づくことを回避してしまうことがあるからです。

また人間関係のしがらみに悩んだり、いじめや嫌がらせのターゲットにされている場合にも、「しんどい」という気持ちを自覚しにくいことがあります。そう思うことで友達と距離ができ、孤立することを恐れる子もいますし、いじめや嫌がらせの被害を自覚することによって自尊心が傷つくことを恐れる子もます。こうしてやはり、自分の本音に気づくことを回避してしまうことがあるのです。

しかし、本音に気づかずに過酷な環境に耐え続けてしまうと、そのストレスから心身の病を発症するリスクが高くなります。子どもは自分の健康の状態を俯瞰的にとらえ、生活や人間関係を調整していく能力が未熟です。そのため、いちばん身近にいる大人が子どもの変化に気づき、状態を確認していくことがとても大切になるのです。

◆子どもが本音を打ち明けやすくなる話の聞き方
では、子どもの状態を確認する際には、どのような話の聞き方をするとよいのでしょう。ポイントは、なるべく具体的に尋ねるということです。たとえば「最近、部活どう?」「部活、大変じゃない?」などと漠然とした質問をしても、子どもの答えも「別に」「大丈夫」といった漠然とした内容で終わってしまうでしょう。

そばに寄り添いながら、「以前に比べると、すごく元気がないように見えるよ。部活がストレスになっていないかな。よかったら話してくれない?」というように、ゆっくりと語り掛けてみましょう。子どもは、この時点ではまだ自分の気持ちがわからず、口を開くまでに時間がかかるかもしれません。しかし「親に本音を話してもいいんだ」という安心感を得られれば、抑圧してきた自分の気持ちを打ち明けやすくなるでしょう。

ただし、話したくないように見える場合には、無理に聞き出さないことが大切です。「部活を負担に思うなら、無理をしなくてもいいんだよ。健康でいることが、いちばん大事だからね。考えがまとまらなくても、モヤモヤした思いをそのまま話してくれればいい。一緒に考えていこうね」というように、いつでも話を受け止めることを伝えておきましょう。

◆心身の健康を見守り、場合によっては学校とも交渉を
十分に話をした上で、子どもが「話して楽になった。自分で調整していけそうだから、もう少し頑張りたい」と言う場合には、その思いを尊重し、少し見守ってもいいでしょう。ただし、つらいときにはいつでも話してほしいことを伝え、頑張り過ぎないことや一人で抱えないこと、親から教師に相談できることなどを助言します。そして、引き続き「心・身体・行動」の変化を観察し続けます。改善しないようなら、健康を優先させるためにも部活動を休ませ、顧問や担任の教師に相談しましょう。

子どもが「休みたい」「やめたい」という気持ちであれば、休部や退部という方法を選択するのもよい方法であること、参加しやすい形で部活を続ける方法、部員間の人間関係の調整ができることなど、選択肢は複数あることを示してあげましょう。

いずれにしても、部活動によって学業や健康に支障が出るような状態であれば、子どもが疲弊しないようにしっかりと健康を守ること。そして、子どもの意思を尊重しつつ、本人にとって今、何が必要なのか、慎重かつ総合的な視点から考えていく必要があります。

 

 

 

平野貴正