世界の「就活」ってどんなもん?

世界の「就活」ってどんなもん? 新卒&転職を「アメリカ・香港・スペイン・ベトナム・ドイツ」で追ってみた。
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アメリ
○新卒就職は?
新卒の一括採用はナシ。しかも新卒では大学での「専攻・成績・活動」を超重要視する「スーパー学歴社会」です。さらに狙った企業への採用を勝ち獲るには「その企業でのインターン経験」が重要となります。中途採用はプログラミングや資格などの特別な技能が必要となるのはもちろん、シリコンバレーなど人気企業の総本山へ入り込むにはやはり「コネ」が必須。1回入り込んだらあとは「売り手・買い手」が飛び交う転職三昧ですが、そこまでの壁が厚い…。なお、日本とは逆で「優秀な人間」は一流企業への入社でなく「起業する」という選択肢が最も高いステイタスとなっています。

○ワークスタイルは?
「自由の国」のイメージとはかけ離れ、先進国のなかでもトップクラスで「休暇が取れない」ことで有名です。いや、そもそも国として「有給休暇」の制度が法律で制定されていないというのだから驚き。有給がある会社でも日本以上に消化できないほど、休むことは一般的ではありません。その一方で、定時になれば上司がいてもガンガン部下が帰宅する風土は、アメリカならではでもあります。筆者も、とある新聞社を訪れた際「17時ぴったり」に半分ほどの社員が席を立った光景を見て驚いたことがあります。

■香港
○新卒就職は?
新卒の価値は「なし」。むしろ社会経験ナシはマイナスに作用します。この国で求められるのは即戦力。新卒だから、中途だからという価値観はありません。逆に言えば「技術」があれば雇ってもらえる可能性が飛躍的に上がります。限られた国土・市場の風土からか「知り合いの会社を紹介する・してもらう」のも日常茶飯事。日本文化にある「就活シーズン」という概念もありません。

○ワークスタイルは?
日本のように「ひとつの会社でひとつの仕事だけ」は半人前。いわゆる「サイドビジネス」を自分で持っていることがステイタスとなっています。例えばITやWeb関係、整体や飲食店を展開する人も多いのが特長。まさに商売人の国です。

■スペイン
○新卒就職は?
スペインでは「卒業予定」の新卒はまったく相手にされません。言われてみれば納得な気もしますが、理由は「学生では特別な技能がない」「本当に卒業できるかわからない」ということに起因します。そのため学生は卒業後に「語学」や「博士号」を取得するなど、特別な技能を身につけたうえで就職活動に臨みます。

○ワークスタイルは?
上下関係が日本ほど形式的でなく、自己主張や言い訳さえも堂々とする風潮があります。また仕事に対してのオーバーフローを嫌い、残業が必要なほどの仕事は最初から受けません。この傾向は多くの人が長期休暇を取得する7〜8月のバカンスシーズンにも見られ、この期間は業務が滞ることがあっても、会社同士で大きな問題にはならない風土があります。

ベトナム
○新卒就職は?
在学中でなく「卒業後」から就職活動スタート。約9,000社、世界の大手企業も参入しており、それらの人気は高いが「英語」はマストスキル。そのため語学修学の勉強に勤しむ学生の姿は非常に多いです。何といっても外資はもらえるギャラが高いため、日本の学生のそれとは比較にならないほど英語を勉強しています。

○ワークスタイルは?
女性の社会進出が顕著で、この国の経済発展は女性が支えているといっても過言ではありません。前述のように英語スキル、また日本語ができることも重宝されるため、日本人には入り込みやすいマーケットもあるでしょう。他の外国諸国と同様、仕事を定時前に始めるような日本的な空気はなく、残業文化もありません。

■ドイツ
○新卒就職は?
日本にもある「デュアルシステム」が主流です。大学生であれば週2学校・週3企業研修といったローテーション授業になります。しかしドイツで驚くのは、小学4年生終了時に「高校進学・職人・実技修得」の進路を選ばなければならないこと。スキルアップは早いでしょうけども、将来の決定が早すぎるという声も…。よって成人前から将来を決めなければいけない厳しさがあります。

○ワークスタイルは?
自分の担当職務以外はやりません。また管理職は「部下の休みを取らせるのも重要なミッション」のひとつ。当人の仕事が残っていても長期休暇に入らせるのが普通で、仕事のカバーは組織全体で行います。なおドイツでは「1ヶ月」の休暇を連続で取ることも珍しくありません。それでも日本人の1時間あたりの生産力より遥かに高い効率を上げるというのだから驚きです。1時間あたりのドイツの生産性は「58.3ドル」。日本は「40.1ドル」。これはOECD(世界経済機構)の調査によリます。


■まとめ ~「技術」「技能」の時代へ~
普段何気なく耳にする、日本で人気の海外5ヶ国。就活についてそれぞれ強い特色や微妙な差分はありつつも「ひとつ共通することがある」のにお気づきになったでしょうか。

それは具体的な「技術」「技能」が重要視される時代になったということです。

日本人が海外に出て行く際、いや日本国内でももちろん「どんな技術を持っているか」「どんな技能があるか」「そしてそのスキル・経験はいかほどか」を問われる時代になっています。そしていよいよ「新卒ブランド」なる概念がなくなり、実社会未経験の学生卒では、企業から見向きもされない時代がやってくると考えられます。年齢はもちろん、過去の学歴や職歴に頼ることなく、この先の時代に必要とされる技術・技能を磨いておくことが、より良いキャリア形成につながっていくでしょう。

 

 

 

おぬこ