試験制度での家庭背景による学力格差は学び合いで突破できるのでは?

リンク)より

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■学力格差の実態
・学力調査の目的は「義務教育の目標の実現状況の評価と検証」
→家庭環境についての情報収集は基本的に行われていない。

H25年・H29年に保護者調査を実施。
→保護者の収入や学歴水準等と子どもの学力の関係が分析される。
・家庭所得、父親学歴、母親学歴の3つの情報から家庭背景を測定。
社会学では、社会経済的地位(Socio-Economic Status:SES)と呼ばれる。
→「家庭が裕福な児童生徒の方が各教科の平均正答率が高い傾向が見られる」というもの。

重要なポイントは、
(1)日本の学力格差の様相が国家的規模で明らかにされ、
(2)文部科学省の名において公表された
という2つの事実

学力テストは、一時点での学力格差を切り取ったものに過ぎない。
なぜなら毎年小学6年生と3年生を対象に実施され、その前後に同一児童生徒への学力調査は実施していないからである。

⇒ パネルデータを用いた研究によって、学力格差の「連鎖・蓄積」の様相を把握する。
※パネルデータとは、同一の対象を追跡的に繰り返して調査して得られたデータのこと。

「青少年期から成人期への移行についての追跡的研究(Japan Education Longitudinal Study: JELS)」(代表:お茶の水女子大学・耳塚寛明)によれば、
(以下、引用)
児童生徒の努力は学力格差を克服するのか?
・・・
児童生徒の努力の指標として学習時間を設定し、親学歴別に学力と学習時間の関連
 (中略)
学力の獲得をとりまく種々の学習行動(例えば、努力)は形式的に平等であるに過ぎないことを示唆している(ブルデュー&パスロン 1964=1997など)。具体的にいえば、両親が非大卒の児童生徒に比べて、両親大卒の児童生徒は「効果的な学習」がより身体化されており、学習時間の効果が親学歴別に異なり、その結果として、個々人の努力では学力格差が克服することができないことになる。(引用、ここまで)
・・・
⇒ 学力格差は根深い。
(以下、引用)
(1)家庭背景による初期的な学力格差に加え、(2)家庭背景によって学習時間の効果が異なる、という2段階である。第一の段階は家庭環境そのものが生み出す学力格差であり、第二の段階は児童生徒の家庭背景によって「努力の質格差」とも呼べる現象が生じており、それが学力格差を生み出している。(引用、ここまで)
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家庭格差による形式的な平等というのを間近に、自由・平等・博愛を教えるという矛盾。
学力調査が実態に即していない、一時的な情報であり、有用かどうかで見れば疑問である。

誰かに教える、教えられる学び合い。
学び合いによって全員で突破するという目標は、試験に加えてここで生まれている問題をも突破できるのはないか。

 

 

 

 


takajin