12歳の少年が企業。未来を生きるために親子でともに考える脱常識のかたち。

「子どもは起業しちゃダメ?」「ダメじゃないよ」12歳の加藤くんが、お母さんと起業を決めた日
リンクより引用

加藤路瑛くんは12歳。「何をやっても長続きしない子だったんですよ」と語ってくれたのは加藤くんのお母さん。ある日突然「会社をつくりたい」という彼からの相談にびっくり仰天。「ほんとに?」「うん」ーーこうして始まった加藤くんとお母さんの起業奮闘記。「やってみたい」をやってみる。そこにはステキな親子関係がありました。



「僕は起業します。社長になります」


中学1年生の秋、12歳の加藤路瑛(じえい)くんは、クラスメイトたちの前でこう宣言したといいます。
中学生が起業? 社長になる? 前例はないし、トラブルも避けたい。そこで加藤くんは担任の先生、学年主任、教頭先生、校長先生、クラスメイトにきちんと説明し、理解を得ていくことに。
「みんなの前で発表するのはすごく緊張しました。怖さもあった。中学生と起業は世界が離れすぎていて、なかなか理解してもらえないかもしれないと思ったからです」
その発表を聞いた先生やクラスメイトたちが、どう思ったかはわからない。ただ、少なくとも加藤くん、そしてお母さんにとって大きな一歩となったはずだ。そして、2018年12月に 株式会社クリスタルロードリンクを設立。


「未来の中学生たちの可能性が少しでも広がるなら、その人生を選びたい」
加藤くんは、まっすぐな眼差しで語ってくれました。



ー路瑛さんは、小学校を卒業した年に起業してますよね。生活のどこに起業のきっかけがあったんですか?

路瑛くん:小学6年生のころから、理科の実験をするユーチューバーが面白くて、「僕も面白い実験をやるユーチューバーになりたい」と思ったんです。でも、薬品を使うには毒物や危険品の資格が必要そうなので、まずは勉強からはじめました。それを見ていた母が、「ケミストリークエスト」という化学のカードゲームを買ってくれて。実はこれが親子起業するきっかけになっているんです。
このゲームは、僕と同じ12歳の男の子が作って起業していたんです。しかも、ゲーム自体もめちゃくちゃ面白くて、化学の勉強もできて。世界中で12万部も売れてるんですよ!
母には本当に申し訳ないんですが、化学ではなくて、違う方向に興味が向かってしまって。
このカードゲームに出会った時、働くのは大人になってからという常識が吹き飛んだんです。きっとこの本に出会ってなかったら、12歳で起業できることも知らないまま。怪しい実験を中継するユーチューバーになっていたかもしれません(笑)
翌日には、母と担任の先生に、「起業したいです」と伝えていました。


ーたった一つのカードゲームが起業のきっかけになってたんですね。正直、起業したいと言われてお母さんはどう思いましたか?

お母さん:以前、路瑛が『化学の実験を中継するユーチューバーになりたい』と言ったとき、ちょっと複雑な気持ちでした。経験としてはいいけれど、本音は勉強や部活を頑張ってほしくて。
でも、普通に勉強して普通に就職する道が、路瑛にとって本当に幸せなのか?それは夫婦で何度も話し合いました。
私は一般的と言われる生き方をしてきたので、正直、路瑛に合う生き方がわからないんです。長く生きている知識を使って先回りする子育ては、正解じゃないかもしれない。
そう考えると、親が子より長く生きているからって、親の言うことが正しいわけではないのかもしれません。路瑛が「やりたい」と伝えてくれたことを応援することが、彼の生きやすい未来につながるんじゃないかなって。



路瑛くん:中学生が部活や勉強に精を出すことはプラスの評価をされますよね。でも、起業という形でビジネスに力を注ぐと、なぜかマイナスの評価をされてしまいます。「仕事なんて大人になってからやればいいんだ」って言われます。
なので現状、やりたいと思っても中学生が起業できる確率は相当低いと思います。僕は活動を通して、未来の中学生が起業という選択ができる確率を1%でも高めたいと思っています。

お母さん:私は、中学生で起業することは、あくまでモデルケの1つでしかないと思います。決して起業を勧めたいわけではありません。でも、子供と毎日を接する中で、特徴や個性を肌で感じていると思うんです。
子供の個性を生かして、子どもが自分らしく未来を生きるための練習手段として、親子で起業する選択肢があってもいいのかなとは思います。金銭的なリスクはほとんどないですし。親子で会計や経営、法律なども学べてスキルアップできます。自分の子供の良いところを認めて、一緒に歩む。そんな選択肢があってもいいのかもしれません。


引用終わり

 

 

藤井智子