アパ社長の子育て:「勉強なんかするな」

国内外で492ホテル(設計・建築中等含む)を展開する無双状態のアパホテルをけん引する元谷芙美子氏。彼女の部下、息子に対しての考え方を読むと、現実の社会で先頭を切っている経営者ほど、真っ当な教育理念を持っていることがよく分かります。

アパ社長が"勉強するな"と息子を叱るワケ リンク
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■私が入室したら、全員が立ち上がる
私は現場で即断即答。逃げずに、愛情を持って単刀直入に言います。現場でないと臨場感もないし、注意された側もなぜ叱られたのかわかりません。その場そのときで言うだけで、後から言うことはありません。前のことを蒸し返して何度も言う人がいますが、私は自分の性格上しません。
緊張感・尊敬の念が足りないという理由で、エリート社員たちを叱ったことがあります。本社には、子会社社長など、経営企画の中枢が集まるセクションがあり、私は滅多に顔を出しませんが、たまたま出向いたときがありました。しかし、彼らは私にまったく気付かず、挨拶もない。私のほうから挨拶しましたが、「それではいけない」とビシッと叱りました。
「君たちは勘違いしている。自分でエリートだと思っているでしょうが、とんでもない。現場に出て、汗水垂らして頑張ってくれている人こそがエリート。私が入ってきたときに、全員が立ち上がって『お疲れさまです』と言えないようじゃ、うちの会社も終わり。一流じゃないよ」と。あまりたくさん言ってはいけないので、1分以内にまとめて。現場の雰囲気も引き締まりました。
「人気のある素敵な社長になりたい」と思ってはいけません。言いにくいことでも、ここで言わなきゃ会社が駄目になるというときは、トップとして引いてはいけない。きちんと教育すること。嫌われることを恐れず、愛情を持ってしっかりと伝える。強い連帯感があれば、「社長は、親以上に僕のことを思ってくれるんや」と受け止めてくれると私は信じています。

■息子2人には「勉強なんかするな」
「勉強なんかするな」と言って2人の息子を育てました。勉強はできて当然、習ったことができないなんておかしい。勉強はただ記憶力の強い子をつくるだけです。今はインターネットで調べればすべて解決するじゃないですか。そんなことで周りとしのぎを削って、偏差値の高い大学に行きたいなんて。そういう心がけじゃ大成しません。
先見力、洞察力、決断力――いろんなものが備わらないと「帝王学」は成り立たない。私は息子たちを、1度も子ども扱いしたことはありません。小さな頃から大人の論理で、人間としての生き方を教えてきました。私たちが夜の12時まで仕事があれば、それまで起こしておいて「お帰りなさい」と言わせる。幼稚園の頃から「ここにマンションやホテルを建てたりするんだよ」と言って土地を見せてきました。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

蔵端敏博