教育現場を変革する「新幹線学」とは何なのか

教育の現場に「新幹線学」という言葉が登場している。
新幹線という子供達が実際に本当に興味関心があるものを題材にグループディスカッションを行ったり、小論文を書いたりすると子供達の追求意欲が圧倒的に変わるという。
本来、教育の現場は教科書的な構文を教え込んでいくものでなく、
追求意欲の駆り立てられる物事によって追求力の向上するように導く場であるべきだと思います。

以下引用
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「自家用車、飛行機、新幹線、バスをCO2(二酸化炭素)排出量の少ない順に並べ替えてください」「LED(発光ダイオード)照明の導入で車内の消費電力は何%減りますか」。少々とっつきにくい話題であっても、新幹線を題材にすると子供たちの目が輝く。
先生は新幹線が走っている写真を見せて「この場所はどこでしょう」と子供たちに質問する。「名古屋」「横浜」と次々と声が上がる。先生が「新幹線の後ろにあるのは海ではなく湖です」とヒントを出すと、子供たちの間から「新幹線は浜名湖の近くを走るよ」「じゃあ、静岡県だ」。ちゃんと正解にたどり着いた。こういう授業なら楽しいに違いない。
新幹線を授業の題材として活用する試みが小学校の現場で進んでいる。授業の指導法を研究する教員団体「TOSS」が、JR東海東海旅客鉄道)の協力を得て2015年からテキストを制作している。テキストはリニア・鉄道館のホームページから誰でもダウンロードすることができる。
勉強嫌いの子供たちも新幹線の話題になれば目を輝かせる。「新幹線を通じた教育に効果があることは何年も前から知られていた」と、教材の構成を担当した玉川大学教職大学院の谷和樹教授は言う。
教材開発のきっかけは、TOSSが日本経済団体連合会の関連団体、経済広報センターと連携して行っている、小中学校の環境教育に対するサポート活動だ。2014年秋のセミナーにJR東海の社員が講師として参加し、かねてのアイデアを打診したところ、協力が得られた。
団子鼻の0系の写真を筆頭に、100系300系、700系、そしてロングノーズのN700系の写真を見せて、「新幹線の頭の形はこのように変化してきました。なぜ変化させる必要があったのか。あなたの考えを書きましょう」。これはもう小論文の授業そのもの。新幹線は論理的思考力の訓練にも使えるのだ。
世界が「7分間の奇跡」と称賛した新幹線の車内清掃は、ハーバード大学の教材になったことでも知られているが、小学生向け教材にも活用されている。「清掃スタッフはなぜ新幹線におじぎをしているのか」「荷物棚を鏡で見ているが、何をしているのか」。創意工夫の必要性や日本が世界に誇る「おもてなし力」を子供たちがディスカッションする授業は、マイケル・サンデル教授が教える「ハーバード白熱教室」の子供版といっても過言ではないだろう。
こうした地理や理科の授業、小論文だけではない。谷教授は、「発達障害のある子供には、さらに効果がある」と指摘する。集中できない、コミュニケーションが苦手といった特徴を持つ発達障害の子供でも、この教材を使えば授業に集中するという。
谷教授の構想は広がる。英語の授業に新幹線を活用できないか。日本の産業の強みも子供たちに伝えたい。「“新幹線教材”はさまざまな方向に発展する可能性を秘めているのです」


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