富山県の「14歳の挑戦」が示す可能性

富山県では県内の全中学2年生を対象に、20年前から5日間の職場体験学習を実施しています。
もちろん、本当に働くという状況とはまだまだ隔たりがありますが、この5日間の体験だけでも意識変化が見られる生徒が多いようです。
何より、一番エネルギーがかかる受入側の事業所が意義を感じて継続実践していること、高校を卒業した生徒が地元企業で積極的に働いていることから、地域全体で可能性が感じられていると言えます。
中学生の段階から“働く=現実の生産課題に携わる”ことの重要性・可能性を示す先行事例なのではないでしょうか。

◇地元就職率トップクラスを支える「14歳の挑戦」が富山の自慢リンク
<富山 LIFE STYLE -注文住宅がある暮らし->より
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~前略~

14歳の挑戦は職場体験学習をするもので、富山県が独自に実施している制度。県外の人はほとんど知らないと思います。対象年齢は13歳・14歳(中学2年生)で、富山県内の学生全員が14歳の挑戦をすることになっています。

はじまったのは1999年。事業所や福祉施設で5日間の職場体験をします。1日に体験(労働)する時間は7時間以内で、5日間合計で30時間を社会のなかで過ごします。

馴染みのない人からすれば「中学生に無料労働をさせるなんて、ブラックすぎる!(富山ブラックだけに)」という声も聞こえてきそうですが、実際のところ受け入れた側からは高い評価を得ているとのことです。

富山県教育委員会指導課によると、次のような前提があるようです。

“家庭や地域社会における日常生活において、自然や社会や人にかかわる体験が著しく減少し、汗することのさわやかさや人間関係等について学習する機会が少なくなっている。コミュニケーション能力や社会性の不足等は、子どもたちが学校や社会に適応していくうえで大きな障害となっていると考えられる。多感な青年期を迎える中学生にあってはそれが特に顕著に現れ、いじめや暴力行為など暗い影を落としている。

「社会に学ぶ『14歳の挑戦』」(リンク

まさにそのとおりかと思います。これは富山県に限らずのことですが、本当にいまの子どもはリアルコミュニケーションが少ないのです。ご存知のように、ネットコミュニケーションはとても活発になっています。しかし、知りたい情報を検索して(テキストでも動画でも)すぐに入手し、メッセンジャーアプリで交流する。

これ自体は子たちの可能性(未来)を大きく広げるものではありますが、人間関係について学習する機会は圧倒的に減っていると思うのです、わたしは。社会を生きていくための人間関係を構築するスキルと、たくましさを養う意味で大きな意義があるといえるでしょう。

○受け入れ側もけっこう大変

現在は富山県内にある3,000以上の事業所が受け入れ先となっています。全の中学2年生が14歳の挑戦を実施するため、大規模な取り組みといえるでしょう。

なお、平成29年における富山県内の中学校は82。学生数は28,534(前年比778人減)ですから、単純計算で1事業所あたり1人以上の生徒を受け入れる必要があります。

※参考:平成29年度学校基本統計調査(学校基本調査の結果速報)の概要

~中略~

○14歳の挑戦を経て

この14歳の挑戦を完遂することで、富山県民は一回りも二回りも大きくなるのです。受け入れ事業所側へのアンケートによると、「意義があった」96.9%、「積極的に取り組んでいた」90.2%、「中学生の様子に変化が見られた」90.3%という結果が。さらに、富山県内の高校生が地元企業の就職する率は全国トップクラス。年々減りゆく若者の就業人口を食い止める役割もあるそう。

富山県が続ける14歳の挑戦は、将来の日本に欠かせない制度になるかもしれませんね。
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稲依小石丸